2020年度の医療費(概算)は42・2兆円で、過去最高だった前年度の43・6兆円から1・4兆円減った。減少は4年ぶりで、落ちこみ幅は過去最大となった。新型コロナウイルスの感染拡大によって患者が受診を控えたほか、マスク着用や手洗いの徹底などによってほかの感染症が例年ほど流行しなかったことが背景にあるという。

 健康保険などの公的医療保険を使って治療した費用や、国が負担する医療費を厚生労働省が集計して31日に発表した。新型コロナ関連でかかった医療費も含まれているが、それ以上にインフルエンザなどが流行しなかったことが大幅減につながったという。労働災害などは含まれていないが、医療機関などを受診して治療にかかった国民医療費(推計)の約98%にあたるという。

 診療科別にみると、産婦人科以外はいずれも減少した。小児科が22・2%減で最も落ち込み、耳鼻咽喉(いんこう)科19・5%減、外科11・5%減の順に減少幅が高かった。

 また、診療報酬の請求を電子化する「電子レセプト」に限った集計データを年齢別にみると、0~5歳未満の医療費が21・1%減った。病気の分類別では呼吸器系の疾患が25・3%減と落ち込みが大きかった。(滝沢卓

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